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ペット先進国、スウェーデンで爆発的人気!スポーツとしての「ノーズワーク」
2017/08/30

皆様はスウェーデンが動物保護・管理の面では世界一と言われている事をご存知でしょうか?

この度、そのスウェーデンを拠点に動物レポーター、ライター、カメラマンをされている藤田りか子さんに、スウェーデンのお留守番事情と今北欧で爆発的に人気となっているという「ノーズワーク」についてインタビューさせて頂きました!✨

<藤田りか子さんprofile>

神奈川県生まれ。学習院大学を卒業後、オレゴン州立大学野生動物学科を経て、スウェーデン農業大学野生動物学科卒業、生態学修士。国内外のペット・メディアに向けて動物行動学や海外文化についての執筆を続ける。現在、スウェーデンの中部ヴェルムランド地方の森で、犬、猫、馬たちと暮らす。好きな犬は断然レトリバー!

著作:最新 世界の犬種大図鑑: 原産国に受け継がれた420犬種の姿形 

一般的にノーズワークと言うとトリーツを家の中に隠しておくなどして愛犬に探させるという物を思い浮かべると思いますが、その今、北欧で話題のノーズワークはそれとは少し違う、飼い主と愛犬の共同スポーツとしての物なのです! 

詳しくはインタビュー内容をご覧ください!



この度はお忙しい中、インタビューの時間を作って頂きありがとうございます!
藤田さんのお仕事についてですが、動物レポーターとしてどのような情報をブログで書いていらっしゃるのでしょうか?

そうですね、私は犬のトレーニングに関するレポーターでドッグスポーツ、犬種、健康管理、レトリバーの「フィールドスポーツ」に関する記事などを書いています。
今はもうなくなってしまいましたがdog actuallyというウェブメディアでのライターもしていました。


まず、スウェーデンの人の犬への意識はどのような物なのでしょうか?

まず人間のペットとしての犬ではなく、犬にとって何が必要なのか・犬がどういった動物なのかという事に関する知識が豊富ですね。
犬の精神には何が必要なのかという所まで目が行き届いているという印象です。


日本で働く人たちにとって、愛犬をお留守番させる事は心苦しい事ですが避けられない事でもあります。
その点、動物管理先進国のスウェーデンでは飼い主さん達はどのようにされているのでしょうか?

そうですね、お留守番は必要で、させるのはいいのですが限度を考えてあげる事が大事とされていると思います。

スウェーデンでは動物保護法の中で、6時間以上監視なしにひとりぼっちにさせてはいけない、犬が他にいても、そのままにさせてはいけないという法律があります。

もし6時間以上ペットの元を離れるという場合は誰かに見に来てもらったりしてトイレに出してあげるなどしてあげなければいけないという法律なので、出掛ける時は誰かに来てもらうか、ペットシッターさんに来てもらう、もしくは犬の保育園に預けます。

 

その犬の幼稚園についてですが、日本にも少しあるのですがまだまだ手が届きにくい印象があります。
スウェーデンでは日常生活の一部として存在しているのでしょうか?

犬の幼稚園は沢山あります!
といっても8時間までくらいで、1日2000~3000円くらいで1ヶ月まとめての割引もあったりするというような感じです。

東京のように遠いところに通勤という事があまりないので、ランチの時に戻ってきて散歩させたり、人に来てもらうのが普通という状態です。

確かに法律の関係もあるのですが、それだからというよりは皆が意識して自発的にやっていると思います。

 

Furbo(ファーボ)はお留守番をサポートするカメラですが、それについて藤田さんはどう思われますでしょうか?

(Furbo)ファーボはお留守番中の愛犬にむけたエンターテイメントとして役に立つと思います。
8時間以上のお留守番等となってくるとファーボがあったとしても考えものだと思いますが、お留守の楽しいアクティビティーとして取り入れるのはとても良いと思います。


やはり時間の限度を常に考えてあげる事が大切という事ですね。
トピックが変わりますが、藤田さんのブログでは「ノーズワーク」が大きなトピックとなっていると思います。
その北欧で爆発的に人気となっている「ノーズワーク」について是非教えて下さい!

ノーズワークとは、嗅覚を使って特定の臭源を探すスポーツです。
警察犬、麻薬探知犬とする事は同じなのですが、違いとしてはノーズワーク協会が指定しているアロマの臭いを使うという事です。
国によって異なるのですが、スウェーデンではユーカリ、月桂樹、ラベンダーの臭いと指定されています。

簡単に言うと、脱脂綿やフェルトに臭いを染み込ませといてそれを隠し探させるというスポーツで、世間でよく言われているトリーツを隠して探させるというノーズワークとは違い、飼い主と一緒に行うスポーツです。


(愛犬とノーズワーク中の藤田さん)

ハンドラー(飼い主)がいて、一緒になって(もちろん飼い主は何も教えてはいけない、ただ犬の後をついていくだけ)犬がハンドラーをリードしながら探して、探し出した時に飼い主がトリーツをあげる・おもちゃをあげて褒めてあげる事によりコミュニケーションが生まれ、楽しさをシェアするというのがノーズワークのスポーツ精神です!

そしてノーズワークの良いところは、アジリティやドッグランでうまく他の犬と関われないなどの問題がありがちなハイパーな犬でも出来る事です!
なぜなら競技会でも他の犬はいない、審査員と飼い主、自分(犬)だけの部屋で行われる為です。
つまり、どんな犬でも鼻さえあれば簡単に出来るスポーツなのです。

嗅覚の良さは警察犬も普通の犬も変わらなくただどう使わせるかの違いだけなので、どんな犬でも飼い主と何かする事の喜びを感じられるという事から、今ノーズワークが北欧で爆発的に人気になっています!

どんなワンちゃんでも出来るスポーツ、いいですね!
ノーズワークをする事による良い効果は何でしょうか?

犬自身が楽しいと思える事です!
人間にとっては視覚が重要で美しい物や面白い物を見て刺激が欲しいと思うのと同様に、犬には嗅覚が重要で、嗅覚で何か意味のある事をしたいと思うのです。
なので犬のウェルフェアにとっては嗅覚を使わせる事が非常に大事です。

しかし、人間にはそれが分からないので犬を嗅覚的に楽しませてあげようという文化が私たちにはまだ根づいていないと思います。

嗅覚で頭を刺激させる事が犬の健康にとっては非常に重要という事をもっと多くの人が知っていく必要がありますね。


競技スポーツとしてのノーズワークについて教えていただきましたが、家でも同じ様な事は簡単にできますでしょうか?
また初めて行う際、どの様に愛犬に教えればいいでしょうか?

はい、もちろんです!
お留守番前にさせてあげる事も出来ますよ。
教え方ですが、箱をたくさん並べ、トリーツをどれかに隠すと自然に犬は探し始めます。

そしてその行動が十分に身についたら、トリーツを隠す箱にアロマをつけるようにします。そうすれば犬の頭の中ではトリーツのある場所=アロマの臭いとなるので今度はトリーツなしでアロマの臭いだけを隠しておくと、犬は鼻をくっつけるので、その瞬間に人間が「はいっ」とトリーツを渡してあげるというようにシフトしていきます。
このようにすると、臭いを探すという行動が身につきますよ。


ノーズワークによってしつけがしやすくなった等のエピソードはありますか?

例えば私の犬ですが、最初は割と独立的な犬だったんです。
しかしノーズワークをする事で、愛犬にとっての私が「ただご飯をあげるというような存在」から、だんだんと「一緒にいると楽しい事がやってくる存在」という感覚に変わっていったようで、私と愛犬とのチームが出来上がりました。

ノーズワークをすると飼い主と愛犬の信頼関係が高まりコミュニケーションがスムーズになるので、しつけもしやすくなりますよ!


最後に、日本で働く愛犬家の皆さまに、お留守番についてのアドバイスやメッセージをお願い致します。

お留守番させる前後には運動をさせてあげる事(お散歩)で身体的な運動と、ノーズワーク・アジリティ・簡単なオビディエンスなどで頭の運動をコンビネーションでさせてあげると良いですよ!

そしてお留守番が長すぎる場合は、知人・家族・シッターなどの人に必ず預けて社会的な交流を持たせてあげて下さいね。


身体と頭の双方を使わせてあげる事がワンちゃんの健康にとって大切という事がよく分かりました。日本でもこれからノーズワークが広まっていくと良いですね!

藤田さん、本日はインタビューに応じて下さりありがとうございました!
これからもますますのご活躍を楽しみにしています!


🐾 藤田さんは今月8月より新しく、犬曰くというブログメディアを開設されました!

(藤田さんのメッセージ)

犬が可愛い」という人目線だけではなく、犬目線の世界から犬の知識を増やして欲しい、という願いのもとに、ブログサイトを開設しました。
メインテーマは飼い犬のウェルフェアといってもいいでしょう。
なので、身体的のみならず精神的に犬をアクティブにするといったテーマから、現在の世界や日本におけるブリーディングのあり方を問うテーマなどを主にカバーします。
世界中の犬学研究をダイジェスト版にして紹介するブログも数多くあり、このサイトで犬学に詳しくなるのもうけあいです!


また、藤田さんは犬図鑑も執筆されています。

👉 最新 世界の犬種大図鑑: 原産国に受け継がれた420犬種の姿形

(藤田さんのメッセージ)

これまで色々な国で原産犬種の取材をして来ました。
この図鑑はまさにその集大成といってもいいでしょう。
犬種の説明は、従来の図鑑の常識を破り、できるだけ読み物風にしています。
なので、単純に「どんな犬種がいるんだろう?」という好奇心で、楽しく読書が進むかと思います。
そして、犬種の面白さというのをみなさんとシェアできたらとても嬉しいです。


皆様、是非ご覧くださいね!

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