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おるすわん図鑑 vol. 5 〜ミニチュア・ダックスフンド〜
2017/12/06

今やどの町にも1匹はいるという人気犬種、ミニチュア・ダックスフンド。

この犬種に惚れ込み2匹目、3匹目を飼われるご家族も多いと聞きます。

多頭飼いをされるのであれば、個々のワンちゃんの性格を把握するだけでなく、ミニチュア・ダックスフンドという犬種の基本的な性質を知っておくことで、よりワンちゃんたちが快適に日々を過ごしやすくなるでしょう。

1匹のミニチュア・ダックスを育てる場合も、同様なことが言えますね。

そこで今回は、ミニチュア・ダックスフンドという犬種について、誕生の歴史から気質、お留守番時の注意点など様々な視点からまとめてみました。

 


歴史

ダックスフンドは、人間が狩猟をする際に、アナグマやキツネなどを追い込むため、体高の高いシュヴァイツフンドなど狩猟犬の突然変異を選択的に交配させてつくられた犬種です。

その後、トイテリアやピンシャーなどと交配することで体高を下げ、ミニチュア・ダックスフンドが誕生しました。

優れた嗅覚を持ち、イタチやウサギなどの小動物を追跡し、巣穴から追い出す方法でハンターをサポートしました。

米国では、19世紀後半から狩猟用ではなくペットとして人気犬種となりました。都会のマンション暮らしでも、田舎暮らしでも適応可能なところが魅力と考えられたようです。

 

英米では第一次世界大戦前は人気犬種10位内でしたが、敵国のイメージが強くなり一時的に登録頭数は減少。

しかし、第二次大戦以降は人気が再燃し、オーストラリアやインドなど欧米以外でも飼育されるようになりました。

 

2016年度の犬種別登録頭数でダックスフンド(カニンヘン・ミニチュア・スタンダードの3種合計)は第三位の人気犬種。

合計頭数26,153匹のうちミニチュア・ダックスフンドは実に20,239匹と絶大な人気を誇っています。

 


気質

ダックスフンドは軽量で扱い易く散歩時間も短くて済み、狭いスペースでも同居できることから、日本でも長年「飼い易い洋犬」の代表格とされてきました。

嗅覚と記憶力に優れ、忠実で好奇心が強く、体格の違う相手にもアプローチする勇敢さは、優秀な狩猟犬の特性と言えるでしょう。

 

その一方で、賢いはずなのに同じ失敗を繰り返す、憎めない楽天家でもあります。

例えば、あるミニチュア・ダックスは、大好きなママさんが階段を上がると追いかけますが、途中で上がることも降りることもできなくなってしまい、結局鼻を鳴らして助けを呼ぶ羽目になったことがあるのだとか。

「だから階段はダメって言ったでしょ」と言われて「だってママが行っちゃうと思ったんだもん」と上目遣い。

そんな表情にママさんは一瞬でメロメロ。

「我が家のアイドル」というのも無理からぬことかもしれません。

 

しかし、犬の世界でもアイドルにとって一番の大敵は肥満。

この犬種特有の体型により頸椎や背骨、関節に負担がかかり変形し易く、後年に痛みを抱えるワンちゃんが多いです。

散歩に出たがらず、ますます運動不足になり、筋力が落ちて後ろ足が立たなくなる。

このような悪循環はできるだけ避けたいものです。

 

よく運動しているミニチュア・ダックスフンドは一目瞭然。

胸は幅広く前に出て、ウェストはくびれ、胸からお腹へのラインは大きく上にカーブし、大腿部が筋肉質です。

定期的な健康診断に加え、日頃からワンちゃんを真上から・横から見て、健康状態を確認してください。

 

肥満の予防・解消で一番有効なのは食事療法ですが、筋肉をつけることも無駄ではありません。

日頃から適切な方法と量の運動で筋肉をつけておけば、衰えを遅らせることができます。

 

ミニチュア・ダックスフンドは走るのも大好き。

思い切り走った後はキラキラした笑顔を見せてくれます。

走らせる際は、平坦または傾斜が緩い場所を選び、靭帯や背骨を傷めないよう配慮が必要です。

 

スタミナや心肺機能をアップさせたい場合は、週に一度くたびれるまで走らせるよりも、毎日1回緩やかな坂道を「走る→通常スピードで歩く」を繰り返して上がる方が効果的です。

後ろ足や体幹を鍛えたい場合には、バランスボールやステップを使ったトレーニング、ウェークボードを使った水遊びなどもいいでしょう。

 


分離不安

ミニチュア・ダックスフンドが見せる分離不安の典型的な症状や問題行動は、以下のとおりです。

  • 壁やドアの下を掘る
  • 吠え続ける
  • 家具などを噛む
  • 自分自身の体を舐め続ける
  • 教えられた場所以外で排泄する
  • 過呼吸・震え・失禁・失神・昏倒
  • 食欲不振・無気力・鬱

 

これらの症状や問題行動が見られたら、できるだけ早く獣医さんにご相談ください。

上記の症状には、肉体的な疾患が引き起こすものも含まれるからです。

失神・昏倒はてんかん発作でも見られる症状で、生命に係わる場合もあります。

ダックスフンドはてんかんの発症率が比較的高いため要注意です。

 

肉体的疾患の可能性が除外できたら、次は分離不安の可能性を探ります。

分離不安の場合は、前述の症状や問題行動が、ご家族がおでかけの準備を開始してから出発の40分後までの時間帯に多く見られるそうです。

動画撮影により、どの時点で、どのような行動や症状が発生するかを記録しておけば診断の際に役立ちます。

 

なお、壁やドアの下を掘ったり、家具を噛んだりする場合は、単に退屈が原因かもしれません。

普段から「やってはいけない」と教えられ、絶対にしないイタズラを、ご家族の不在を狙ってやってしまうケースだとも考えられます。 

ワンちゃんのイタズラは、ご家族の出発後しばらく時間をおいて始まることが多いそうです。これも動画撮影で原因が特定し易くなりますね。


お留守番には、事前の十分な運動・排泄・食事が必須です。

独りの時間にはできるだけ寝て過ごさせることが分離不安の症状や問題行動を予防・軽減する最善策です。

 

分離不安の一般的な対策や工夫の例は、当ブログに掲載した過去の関連記事をご参照ください。ここではミニチュア・ダックスフンドの飼い主さん達が実行・推薦されている例を紹介しますので、参考になれば幸いです。

 

  • 良い習慣を身に着けさせること(例:指示に従い教えた場所で排泄する、クレートに入ったら休む)
  • 運動と遊びは定期的に(例:お散歩の時間まで待っていられるように)
  • 散歩コースを変える、お友達とプレイデートをさせる(マンネリな生活は退屈につながります)
  • いろんなオモチャを用意して随時変えることで犬の興味を維持する
  • 知育玩具を導入する
  • ご家族の在宅時には、ワンちゃんに後をついて回らせない
  • おでかけ前は同じ行動を同じ順番でしないよう心がける(例えば、家を出る前にバッグを持つ→車のキーを手にする→コートを着る→「行ってきます」などと声をかけている場合は、ワンちゃんは、ご家族がバッグを持った時点で吠え出すようになるため、おでかけ準備はランダムに)
  • ラジオやテレビを付けて出発する
  • コングにペーストを塗ったものを与え、ワンちゃんがそちらに気をとられている間に静かに家を出る
  • 出発時や帰宅時にはワンちゃんに声をかけない(場合によっては視線を合わせない)

 

みんなのアイドルとも言える人気犬種のミニチュア・ダックスフンド。ご家族の中では、言うまでもなくアイドル的存在でしょう。

「我が家のアイドル」がいつも天使の笑顔でいられるように、ワンちゃんの体も心もしっかりサポートしてあげてくださいね。

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