イギリスのユニークなペット留守番用スマートカメラ
ペットをお留守番させている時の様子が気になるので、webカメラを取り付けている、という飼い主さんは多いかと思います。
今回ご紹介するのは、そんなペット見守り用のカメラを販売している、イギリスのメーカーが発表した統計です。
この会社が販売しているお留守番時の、ペットの様子を撮影する「Furbo」という名の製品は、スマートスピーカーのような形状で、スマホを使って遠隔操作をすることができます。
撮影中の画像をリアルタイムで、スマホで確認することができるのはもちろんなのですが、操作するスマホに向かって話しかけると、留守番中のペットに話しかけられ、さらにスマホの画面をスワイプすると、カメラの中に事前にセットされたトリーツが、ポンッと飛び出して犬にオヤツをあげることまでできる、というユニークなものです。
そして今回ご紹介する内容に関連する機能が、「犬が吠えると、リアルタイムでスマホにアラートが届く」というものです。
ユーザーが答えた「最もよく吠える犬種」は?
Furboのメーカーはユーザーにアンケートを取り、この犬が「吠えると届くアラート」が、1日に何回あったかを犬種別に統計を取りました。
その結果、よく吠える犬種ランキングの堂々の1位はサモエドでした。
ベスト5を数字とともにご紹介しますと
1. サモエド:52.8回
2. ヨークシャーテリア:23.6回
3. プードル:22.2回
4. ビションフリーゼ:20.3回
5. ドーベルマン:19.6回
2〜5位は大差がないのに比べて、サモエドが2位に2倍以上の差をつけてぶっちぎりの1位ですね。
反対に「最も吠えない犬種」は何?
飼い主さんのスマホに「吠えたアラート」が届く回数が、最も少ない犬種も発表されました。
1. バーニーズマウンテンドッグ:3.1回
2. ウエストハイランドテリア:3.5回
3. シェトランドシープドッグ:6.1回
4. アメリカンスタフォードシャーテリア:6.2回
5. 柴犬:8.1回
吠える犬種も吠えない犬種も、1位がどちらも超大型犬というのが興味深い一致ですね。
「吠える=飼いにくい」「吠えない=飼いやすい」ではない!
このようなランキングが発表されると、誤解が広がる元にもなり兼ねないと心配になります。
特にこれから、犬と暮らしてみたいと考えている方々に知っておいていただきたいのは、吠える犬はダメな犬で、吠えない犬は飼いやすい、というわけではないということです。
確かによく吠える犬は、集合住宅や都心の建て込んだ場所では注意が必要ですが、犬が吠えるのは、吠える理由があるからで、飼い始める前にそのことを知っておかなくてはなりません。
吠える犬1位になったサモエドは、元々はソリを引いて、極寒の地で番犬をしていた犬種です。つまりとても体力があり、作業をしないなら、それに見合うだけの運動が必要になる犬種です。そんな犬が作業もせずに留守番だけをしていては、吠える回数が増えるのも無理はありません。
また他には、このランキングには入っていませんが、吠える犬として知られるビーグルは元々は狩猟犬で、獲物を見つけた時に吠え、飼い主に知らせるのが仕事でした。ですからビーグルはよく吠えるように選択育種して作り上げられた犬種です。
ヨークシャーテリアは元々、農家の納屋や畑でネズミを捕るために飼われていた犬です。自分の才覚で狩猟をする犬ですから、吠えもしますし独立心も強いのです。
そして吠えない犬種ベスト5の犬たちも、決して吠えないから、飼いやすいというわけではありません。牧畜犬の犬種はしっかりした運動量が必要ですし、テリアや柴犬は独立心が強いため、トレーニングしやすい犬種ではありません。
このようなランキングは「やっぱり~」、「えー!そんなことないよねえ」などと、笑いながら話のタネ程度に見るくらいでちょうど良いもので、どんな犬種でも飼う前にしっかりした予習をしておくことが必要不可欠です。
まとめ
イギリスのペット見守り用のスマートカメラ、『Furbo』の会社が行ったユーザーへのアンケートから、「吠える犬種」、「吠えない犬種」のベスト5が発表されたことをご紹介しました。
こんなことを言うのはちょっと野暮ですが、吠える犬種には犬種本来の仕事や、そこから来る選択育種の歴史という理由があることと、それを満たすための努力が必要なことを知っておいていただきたいと思います。
また、吠えないと言われる犬種も決して「吠えない=簡単」、というわけではないことも、大切なポイントです。
このFurboという製品は日本でも発売されていて購入が可能です。なかなか使い勝手が良さそうですね。