本日はドッグビヘイビアリスト田中雅織さんインタビュー第二弾です!
✅ 第一弾を見逃した方はこちら
今回は、田中さん自身の事、愛犬にストレスを貯めさせない方法とお留守番への慣らせ方についてお伺いした事をお伝えします。😊
まずはドッグビヘイビアリストについておさらいさせて頂きます。
ドッグビヘイビアリストとは...
『動物行動学・認知行動学・心理学などの学説を用いて犬の行動をカウンセリングし、犬の主張を汲み取ります。
そしてその犬の主張を飼主さまにお伝えし、行動を好ましい方向へと導きます。
また、ドッグトレーニングでは欧米などで確立された手法で行い、重度の問題行動がある場合には認知行動療法も取り入れて行動を修正します。
ビヘイビアリストは犬にしつけをする前に、犬に最適な環境を与えることを重要視します。』
( Healthy Dog Ownership DOGBEHAVIOURISTより)
それではインタビューの続きをどうぞ!
田中さんのワンちゃんについて教えて下さい。
私はミックスの犬3頭、ジャーマンシェパード、ピットブルの5頭飼っています。
最初の一頭目は私もまだ無知でペットショップで買ったのですが、シェパードは訓練所で使われなくなった子を引き取り、ピットブルは後輩から貰った子犬です。
それでその他の二匹は保護犬です。
なぜFurboにご興味を持たれましたか?
元からドッグカメラを使っていて、もっと良いものがないかなと探していた時に丁度フェイスブック広告で見かけたのがきかっけでFurboを知りました。
それでおやつが出るという点から、もしかして分離不安に役立つかもしれないと思い始め興味を持ちました。
Furboが分離不安に役立つかの実験をしていただいているそうですが、どんな内容で、何匹くらいの犬を実験されてきたのでしょうか?
お客様との相談後、Furboの使用を薦めさせて頂くという形で現在15頭程のワンちゃんに使って貰っています。
家でただ暇にしているという環境を変え、お留守番を少しでも楽しみにする為に治療の補助として使用しています。
結果として、やはり治療の進みが良くなり治りが早くなる事が分かりました。
お留守番には少しずつ慣らさせてあげる事が必要(※インタビュー①)との事でしたが、具体的にはどのような方法をとればいいのでしょうか?
分離不安症は、飼い主と犬との相互依存が原因です。
この依存関係を断ち切ることが大切です。
これは分離不安症の行動療法補助薬の説明書に記載される行動療法の実施要領に書かれていることなのですが、
①毎日の散歩と運動に適度に疲れさせること
②生活の主導権は飼い主が持つこと
③出かける時や、帰宅時に犬が興奮しても構わないこと(目を見ない、話しかけない、触らない)
※犬の興奮が収まったら話しかけたり、触ったり、目を見ることが許される
これらの条件を整えた上で留守番の耐久性を上げていきます。
①無言で家から出る素振りを見せて玄関まで行き、家から出ずに戻る
②次に①と同じく玄関まで行き、家から出て即座に戻る
③次に②と同じく家から出て、数秒で戻る
④徐々に家から出ている時間を伸ばす
例)30秒→45秒→1分→1分半→2分→3分→5分→7分→10分→15分→25分→40分→55分→1時間→1時間半→2時間→2時間45分→3時間半→4時間....
このように徐々に間隔を伸ばして、少しずつ慣れさせるのがポイントです。
途中で失敗することもあります。
その場合は、失敗した時点から間隔を短くして徐々に伸ばして行きます。
ちなみに、外出がある当日は前もってしっかりと運動をさせて疲れさせることが大切です。
疲れは自然の鎮静剤です。
薬に頼りたくとないと思うのなら、しっかりと運動を行う必要があります。
毎日の運動だけではなく、外出時の直前は特にしっかりと疲れさせるのがポイントです!
Furboは犬たちにどのような影響があると思いますか?
やはりお留守番による負担の軽減だと思います。
ありがとうございます。
ではFurboから離れまして、引っ越しや飼い主さんが家を空ける事が多くなるなどの新しい環境に慣らさせてあげるためにできる事は何でしょうか?
とにかくストレスを溜めない生活を送らせてあげる事が重要なのですが、一番は運動させて疲れさせてあげる事です!
ただ疲れさせてあげると言っても、アメリカなどで流行っているトレッドミルだけなどではダメです。
犬にとっては外に出てにおいを嗅ぐなどの刺激を受けたりする事がとても重要で、それがないと精神障害が生まれてしまったりしまう程なので。
欧米では"nose-work"と言っているのですが、家におやつを隠して宝探しをさせるというのも1つのオプションです。
お留守番中にも脳を使い疲れさせてあげる事によって、眠くなって寝るのでストレスを感じず時間を過ごせます。
そして基本どんな犬種(大きい、小さいに関わらず)でも、毎日5分でも散歩させてあげて下さい!
週末だけドッグランに連れて行くのは、実は理想的とは言えないのです。
それと、ドッグランといえば興奮しているワンちゃんばかりなのでトラブルも多いですよね。
うちの子はドッグランでちょっと興奮しすぎてしまいがちという場合は、行く前に散歩したりして少し疲れさせてあげると良いですよ。
今後、犬たちが住みやすい環境にしていく為にドッグママたちが出来る事は何でしょうか?
『犬という動物を知る』事だと思います。
ティーカッププードルのようなとても小さな犬であろうと、狼の習性は残っています。
小型犬のオーナーはここを見落としている事が多いです。
犬と狼は生物学的には同種の生き物で遺伝子の99.8%は一緒です。
そして例えばトイプードルを飼っている飼い主さんはトイプードルの情報しか入れないのではなく、犬を『犬』として見て、『犬』の情報を入れて頂きたいなと思います。
それと、『お子さんと同じように向き合い、おかあちゃんの力を使って下さい』。
子供には叱れるのに犬には叱れないという飼い主さんが多くみられます。
ちょっと過保護になりすぎてしまっている傾向があるのですが、犬という動物を知ればそうはならないはずです。
子供と同じく、その子将来の事を考えて怒るのではなく叱ってあげる事が大事です。
人間の子供が他の子供と接して成長するのと同じように、他のワンちゃんと接して彼らの力を借りる必要もありますよ。
ありがとうございました。それでは、最後に一言お願い致します!
『犬を良く知り、良く見てください。』
以上でインタビュー記事を終わらせて頂きます!😌
ドッグママたちにとって、とても勉強になるお話を聞かせていただく事ができました。
インタビューさせていただいた私たちも、聞きながら常になるほど、、、と頷きながらメモをとるばかりで、ペットを飼っていながらもまだまだ無知であったなと反省したものです。
こちらのブログではワンちゃんについてのコンテンツをこれからもどんどん増やしていきますので、皆様も是非一緒に私たちの大切なパートナー『犬』についてもっと知っていきましょう!✨
田中さんは既に2冊の本を執筆されています(『散歩でマスターする犬のしつけ術: 愛犬とより強い絆を築くために』、『失敗しない犬の選び方-How to Choose Your Dog-』)が、犬とのコミュニケーション法について書かれた第三作が出版されるそうです!
📘次作の本について田中さんからコメント
私は、中型犬〜大型犬の5頭の仲間たちと暮らしています。
この仲間達には、時より保護犬や仕事でお預かりする犬が参加することもあります。
日々、彼らの行動を観察をしていると、如何に巧みにコミュニケーションをしているかがわかります。
お互いの感情も、実によく感じ取っているのがわかります。
互いの信頼関係がどのように構築されていくのか、または崩壊していくのかも見て取れます。
昨今、犬の認知能力については盛んに研究が行われています。
3作目となる次作の書籍では、彼らのコミュニケーション術から会話の方法を学び、最新の科学研究からもヒントを得て、人と犬の会話の質を高め、絆を強くする方法をご提案します。
ご期待ください。
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