「人体に悪影響」と報道されているPM2.5や花粉ですが、実は犬の体にも悪影響があることがわかっています。
アレルギーを引き起こすだけでなく、ガン発生の原因にもなり得るとか。
今回は、大切な愛犬の体を守るためのPM2.5や花粉対策をご紹介したいと思います。
PM2.5の影響は犬にも?
PM2.5は相手が人間の場合、主に呼吸器に悪影響を与えますが、人間以外の動物への影響も懸念されています。
体が小さければ小さいほど、影響は深刻化します。
深刻な大気汚染が騒がれているメキシコでは、犬の呼吸器だけでなく脳に炎症等が多く見られました。
また、米国のある大学の調査によると、大気中の汚染物質の中には、発がん性物質が含まれ、将来的にガンを引き起こす原因になるという研究結果が出ています。
PM2.5などの大気汚染は犬の体にも確実に影響を及ぼしています。
PM2.5以外に花粉も犬を苦しめている!
犬の為のPM2.5対策とは?
まずは知ることが大事
PM2.5対策では、最新情報の入手が不可欠。
以下のサイトではそれぞれ、時間毎の風向き、PM2.5や花粉の観測情報を掲載しています。
2種類以上のサイトを定期的に確認して、より詳細な最新情報を入手することがおすすめです。
日本気象協会のウェブサイト
https://tenki.jp/pm25/
今日と明日のPM2.5予報と黄砂情報
https://china-pm25.com/pm2.5/
リアルタイム気質指数ビジュアルマップ
http://aqicn.org/map/japan/jp/
お散歩のケア
一番危険度が高く、対策が必要なシーンが犬のお散歩。
車の交通量が多い時間帯や時間別の風向きなど、お住まいの地域について、あらかじめPM2.5の量を調べておくことは、非常に大切です。
都会では、車の交通量も周辺地域のPM2.5の量を左右します。
また、近くに発生源がなくとも、風向きにより離れた場所から流れ込む可能性もあります。
PM2.5などの汚染物質が少ない時間帯に、お散歩を済ませてしまいましょう。
また、気温が高い日は、できるだけ木々の中を歩き、川があれば(気温より川の水温が低ければ、大気中の汚染物質は川の流れに沿って水面上を流れていくため)土手の上の方を、流れに沿って歩くように心がけましょう。
気温が比較的低い間に限られますが、お散歩の際に綿素材のシャツと、その上にレインコート等を着用させるのもおすすめです。
フリースやウールは、静電気を発生させ汚染物質を引き寄せるので避けた方が無難。
レインコートはすべりの良い素材が多いので、帰宅したら着用させたまま外側を粘着テープでコロコロすることで、朝夕2回使用可能です。
そして、お散歩時には充分な飲み水を用意しましょう。
獣医さんによると、一日の水分摂取量を確認することが大切とのこと。
ペットボトルに水を用意して、そこからボウルに移すようにすると、一日の水分摂取量を把握しやすくなります。
特にお留守番の多い子は、水分摂取を自然に控えるようになるので、ご注意ください。
愛犬の目のトラブルが心配なら、ゴーグルの着用をおすすめします。
花粉シーズン前に何回か室内で着用させて慣れさせたら、以後は特にゴーグルを気にせずに快適に散歩できるワンちゃんもいらっしゃるそうです。
帰宅後のケア
帰宅後は、ブラッシングのあと、赤ちゃん用のおしりふきで足裏を重点的に、また、外毛(お腹側も)を軽く拭きとり、体に付着した汚染物質を取り払いましょう。
リビングに入る前に玄関や家の外でやるのが良いでしょう。
蒸しタオルを利用すれば、ワンちゃんの疲れをとるのにも効果的だとか。
帰宅後、充血や目ヤニ等をチェック。
目ヤニを取る際は、色や固まり方などを確認しておきましょう。
獣医さんによれば、高齢になると涙の分泌量が変化するそうです。
ドライアイ傾向のワンちゃんは、目ヤニがカピカピに乾くので、必要に応じて目薬を差してあげましょう。
「犬もマスクを着用できたら良いのになぁ」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
実は、呼吸器疾患のワンちゃん向けに、煙・化学物質・アレルギー物質・カビまで防除するという商品も市販されています。
しかし、ワンちゃんのマスク着用は、あくまでストレスにならないことを前提にご検討ください。
お散歩ができなくても室内で運動、ストレス解消が可能!
室内の空気も清潔に保つ
犬にとっても屋内の空気のきれいさが健康に大きく影響します。
お留守番が多い子であればなおさら。
こまめに外の新鮮な空気と入れ替えをしましょう。
屋外の空気が一番きれいな時間帯に、空気を入れ替えます。
一か所の窓を全開にするよりも、複数箇所の窓を少しだけ開ける方が、空気の入れ替えには効率的です。
しかし、きれいな空気をどう保つかは難題ですね。
壁に通気口がある場合は、通気口の内部にフィルターを貼ることも一つの手です。
お風呂場やトイレの換気扇をつけておくこともお忘れなく。
エアコンに空気清浄機能がついた製品もありますが、やはり空気清浄機の方が効果的です。
最近は、PM2.5にも対応可能な製品もあります。
なお、旧型の空気清浄機でも、裏面に別売のフィルターを付けると、ペットの毛が付きにくく、内部の掃除が少なくなるそうです。
確実にPM2.5や花粉は増える傾向にあり、愛犬の健康や健全な日常生活を守れるのは、家族しかいません。
ご自身や愛犬にとってストレスにならない範囲でヒントを活用していただければ幸いです。
待ちに待った春を、ご家族も犬達も元気な笑顔で迎えられますように!