まだまだコロナ禍の勢いは収まる気配がありませんが、なんとなく、じわじわと世間は日常を取り戻そうとしています。ようやくわが家もすこしずつですがコロナ前の日々に戻りつつあり、とーさんも週のうち半分はオフィスへ行って、残りの半分は自宅でリモートワークという感じになっています。とはいえ、子供たちはほとんど自宅にいるため、保護犬福も、保護猫兄ともと保護猫妹もえも、まだまだお留守番とは程遠い毎日です。
さて、そんな動物たちに囲まれた小林家ですが、こうして蒸し暑い日がつづくと、福がなかなかドッグフードを食べてくれないのが悩みの種です。犬を飼われている皆さんはどうやって暑い季節を乗り越えていますか? とーさんは日々手を変え、品を変え、福が口をつかってくれるようにあれこれ工夫をしています。我が家で犬係を担当する娘からは「とーさんは過保護すぎ。そうやっておいしいものを与えるとますますドッグフードを食べなくなるよ」と叱られていますが、やはり、美味しそうに食べる姿を見るのはこの上なく喜びでついつい与えてしまうのです。
でも、一応、体のことも気遣ってできるだけ手作りのものを与えています。定番は自家製のジャーキーです。市販のジャーキーは保存性を高くするために塩分が入っていますが、それはあまりワンコの体にはよろしくありません。自家製の場合は一定期間内に食べ切れる量だけ作れるのがメリット。保存性をさほど高くする必要もないので、加塩せずにつくっています。
ジャーキーにする食材ですが、メインはささみと砂肝ですが、アウトドア派を自認するとーさんですから、自分で釣ったマグロ(軽く自慢入ってます)やサーモン(軽く自慢入ってます)、北海道で猟をする友達からお裾分けしてもらったエゾシカなど多種多様。なんか、知らないうちに福はすっかりグルメになってしまったな・・・
↑ 釣ったサーモンをジャーキーに
ではそのジャーキーの作り方ですが。2通りありまして、そのときの気分でつくりわけております。まずは脱水シートを使うバージョンです。
脱水シートというのは、薫製や干物など保存食をつくるときによく使用するものなのですが、肉や魚など食材を包んで冷蔵庫に入れておくと、浸透圧によって内部の水分が抜けていくというものなのですね。僕は「ピチット」という名で市販されているものを使っていますが、とにかくこれが優れものでして、特売のお刺身もこれに包んでしばらくおくだけで、まるで高級店のお刺身に生まれ変わってしまうのですよ!!!(力説)。
じつは食材というのは腐敗の原因は水分にあって、水分がなくなれば雑菌の増殖をおさえることができるのです。脱水シートというのはそのためのものなのです。で、僕はこの脱水シートにシャケやマグロの切り身やアラ、ささみ、砂肝などを包んで、さらにラップできっちりと密閉。冷蔵庫に1〜2日ほど入れておくのです。
↑ 脱水シート「ピチット」でささみをつつみます
で、脱水シートから出したお魚や肉をオーブントースターで一番低温にして1時間ほど加熱します。(1時間加熱しても、カラッとしないようなら、扉を開けたままでさらに20分くらい加熱します)。あとは冷ませばOKです。
↑ オーブンの一番低温で加熱
脱水シートがない場合は、食材を茹でてからオーブンで加熱する方法で作ります。鳥レバーや鶏胸肉、鹿肉などは主にこの方法で作っています。作り方はさらに簡単で、鍋にたっぷりの湯をわかし、食材を茹でます。しっかり加熱したら取り出してキッチンペーパーで水分を拭き取り、あとは同じように低温にセットしたオーブントースターで加熱します。
↑ エゾシカの骨と肉を煮込みます
どちらでつくったものも、冷めたら保存容器に乾燥剤と一緒にいれて冷蔵庫に。繰り返しになりますがどちらも塩分を加えていないので、長期保存はできません。早めに食べ切ってくださいね。
↑ エゾシカで作ったジャーキーは大好物
ぜひぜひ自家製フードで夏を乗り切ってくださいませ。ということで、福の試食風景をこっそりFurboでのぞいてみましょう
ちなみにFurboにはおやつを入れておいて、留守番中のわんこと遊ぶことができるのですが、中に入れるおやつ、とーさんもいろいろ試してみましたが直径1センチくらいのボーロが軽くてベストですね。福はFurboの飛び出すおやつ操作音に素早く反応。ダイレクトキャッチもしちゃいますよ!! あ、ちなみにニャンコたちも集まってきます。動物ってかわいいなあ。
小林孝延
福井県出身。編集者。月刊誌「天然生活」創刊編集長、「ESSE」編集長を経て現在は(株)扶桑社執行役員兼編集局長。保護犬福と保護猫とも&もえと暮らす 朝日新聞の犬猫サイト「sippo」にて「とーさんの保護犬日記」連載中